先日ブログで東北電力、電気料金の値上げのお知らせをさせていただきましたが、一般個人宅にも、恐怖の値上げハガキが次つぎと配達されています。僕の個人宅にも通達ハガキが届きました。OBのオーナー様のもとにも通達ハガキが届いています。このような状況を考え、東北電力電気料金が、実際にどの位上昇するのか、シュミレーションしてみました。最初に、床断熱、壁掛けエアコン2台の「Q1住宅」オーナー様から頂戴したデータをもとに考えます。オーナー様は築9年のお住まいです。今は、ご依頼いただいているお住まいには、HEMS(ホームマネジメントエネルギシステム)を全棟標準装備していますが、当時は装備していなかったので、各々電気器具の個別データが取得できないため、2023/1月分、すべての電気器具のトータル金額を検証してみます。
オーナ様からお借りしたデータです。契約内容と値上げ通達ハガキの内容です。これを見ると、昼間電気単価が現在より平均1.35倍程度に値上げです。しかし、深夜電力の電気単価が約2.6倍いわゆる3倍になっています。個人的には世界情勢により、止む無きこととは思いますが、そして、けっして電力会社さんを批判する訳ではありませんが、過去にも、深夜電力使用の推進をして、深夜電力を使った蓄熱暖房機の推進を販売子会社まで設立して販売し、深夜電力の需要がたかまり販売子会社の解散、そして、ヒートポンプ式熱源機器(エアコン)の推進をしてきたと思いますが、今回は実質深夜電力料金の撤廃。昼間電気単価とほぼ同じ位になっています。正直これはいかがなものかと思いました。せめて深夜電力単価をもう少し安くしてほしいと思いました。
次にお借りしたデータは、2023/1の電気料金の明細書です。 記載されていますとおり、2022/1の電気料金は28.605円、消費kwhは1.054kwhでした。 年が変わって2023/1の電気料金は44.029円、消費kwhは1.083kwhです。昨年も今年も消費kwhは、ほとんど同じですが電気料金は既に約1.54倍になっています。これは値上げ通達ハガキが届く前の金額で2023/4/1よりは更に値上がります。通達ハガキが来る前に約1.54倍になっている理由は、記載されていますとおり、燃料調整(額)費用です。この費用だけで、14.523円の請求が来ています。昨年が全部で28.605円でしたので、その半分が燃料調整費用として最初からアップしています。燃料調整費用の算出方法は、その月毎の平均燃料価格できまります。公式としては、平均燃料価格-31.400x0.221÷1.000です。個人的な意見としは、平均燃料価格の決定も、だれがきめているのかな~?きめる機関がこの価格って言えばいくらでも値上げできるのかな~?と思っています。(笑)次に、記載されています、再エネ発電促進賦課金です。これは太陽光発電システム等再エネ設備を搭載するにあたって出される補助金を、搭載していない方々を含め負担している金額です。僕の家も太陽光発電は搭載していませんが徴収されています。こちらが、3.736円です。実際に消費している金額の他、合計で18.259の負担増となっています。これが2022/1より値上がりした金額です。
しかしながら、2023/4/1からは、この負担増だけでは済まなくなると予想します。それが今回の電気料金単価値上げの通達ハガキです。2023/4/1からは更に値上げで負担増です。記載のとおり2022/1と2023/1と仮に2024/1のシュミレーションをしてみました。あくまでも今と同じ条件でシュミレーションしてみると、2022/1→¥28.605円、2023/1→44.029円、2024/1→60.661です。来年は昨年の約2倍強電気料金の負担が増加すると思います。ちなみに、あいづ暖家工場の動力(木工機械を動かすための電力200V)の電気単価は今回の通達ハガキに記載されていましたが、2023/4/1より2倍になっていました。工場の電気料金は電気単価で2倍の他、燃料調整費などを含むと約2.5倍から3倍になるのでは?と恐怖しています。(泣)本当にいやな時代になりました。何十年前からも言われたきたことですが、いよいよ始まりました。エネルギー高騰の時代が!(泣)
次に、床下エアコン搭載「Q1住宅」のシュミレーションです。こちらのオーナー様宅は1階床下エアコン1台と2階吹き抜け部に壁掛けエアコン1台の合計2台を搭載されています。HEMSも搭載していますので、電気製品個々の消費電力データが取得できます。このデータはHEMSより抜き取った2021/1暖房費のみのデータです。
2022/1の暖房費は、12.905円で消費電力は718.9kwhでした。HEMSはエアコンの消費量やIHの消費量、エコキュートの消費量、冷蔵庫の消費量、照明器具の消費量などなど、個別にデータ取得できるので研究、開発には大変便利なアイテムです。
これをもとに、2023/4/1から値上げされる電気料金をふまえシュミレーションしてみますと(仮に同条件として)、2024/1/1の暖房費のみの金額は、26.308円、(消費電力は同条件718.9kwhでシュミレーション)と予想されます。約2倍にはなりますが、負担増、13.403円です。最初の電気代金が高ければ高いほど、負担額は増えてきます。仮に、1月暖房費が30.000だとすれば、2024/1には60.000になり、月の負担増は30.000になります。仮に1月暖房費が60.000だとすると、2024/1の暖房費は120.000になります。(これは流石にないと思いますが。)負担増、60.000です。
以上を考えると、今後もさらにエネルギー価格は高騰しつづけると思います。負担増を少しでも回避するには、最初の暖房費(元となる費用)を少しでも軽減しておくことだと思います。
1月の最初(元となる)暖房費用が仮に13.000円→2024/1は26.000円、 30.000→2024/1は60.000、60.000→2024/1は120.000.となります。極端に言えば、2024/1の暖房費が26.000と120.000の差異とゆうことになります。少しでも元となる暖房費の削減をしなければならない時代となりました。
齋藤 一栄
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